“すまい”に対する考え

家族で楽しく食事をし、憩い、団欒、時にはそれぞれ勉学・趣味に興じ、そして休息。
自然と共存し、その脅威から守って貰う必要もある様々の場面を演じることになる台本の無い舞台。



“すまい”づくりに対するコンセプト

“すまい”は、家族ひとりひとりの五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)と温感に対してどのようにデザインされているかが、
一番大切なことになります。
それは、四季を通して光、音、風そして空気をいかにコントロールしているか、暑さ寒さの厳しさに適切に対応ができているかと
いう“すまい”の性能についての良し悪しを私達の体に教えてくれる結果だからです。

“すまい”づくりは、家族の“おもい”“夢”を安全で快適なカタチにしていく為に断熱、結露、シックハウスなど“すまい”の
性能を左右する問題にしっかりと取り組まなければなりません。
 特に、断熱性能は最も重要な問題になります。屋根、壁、床以外に開口部をどのような性能にしていくかコストバランスを考えた
設計が求められます。

 四季と時間の移ろいに馴じみながら日だまりの恵みにあやかり、爽やかな風と共に穏やかな時を過ごす暮らしの為に蓄熱、輻射熱、
日射遮蔽などの様々な工夫を紡ぎ出してこそ「身体にやさしい“すまい”」になると考えています。

“すまい”づくりをされる方々からの様々な希望をしっかり聞き入れられる耳と柔らかい対話力と豊かな構想力・創造力をいかす
ことでコストパフォーマンスの高い`すまい´を提案致します。



“すまい”づくりから“まち”づくりへ

 自然の緑を癒しの為だけでなく“すまい”の環境づくりに積極的に活かし、一緒に生活をしている全ての命にやさしい素材で空間を
構成することが居心地良い環境の“すまい”づくりに欠かせない大切な ことになります。
 性能の良い“すまい”は、家族の健康を守り、美しく豊かな“まち”を形成していく大切な一歩です。



“すまいづくり”の良きパートナーとして

“すまいづくり”で一番大切なことは、豊かな人生観・価値観を共有することだと思います。その為にも設計者は、良きパートナーで
なければならないと考えています。
“すまい”のカタチは、依頼者・設計者の人生観・価値観を元につくられることになります。
“すまいづくり”をされる家族の人生観・価値観(家族の想い)を多いに尊重しての提案をさせて頂けるように努めますが、ご希望
される内容が、「豊かさ」から逸れて行きそうな時は、「豊かさ」を求められるであろうという方向でのご提案をさせて頂くことも
必要だと考えています。


 このプロセスを抜きにして満足して頂ける「すまい」は出来ないと考えています。


“豊かなすまいづくり”の為に奔走しています

 ものづくり伊東設計工房は、鉄筋コンクリート造・鉄骨造・木構造のどの構造も実務経験は豊富ですが住宅の場合において一般的に
木構造が多いと思われますのでトップページでは、木構造に限ってお知らせしておきます。
 鉄筋コンクリート造・鉄骨造については、「ものづくり彩々」をご覧頂ければと思います。

 木構造といっても様々ですが、大きく分けると軸組構法と枠組壁式構法(2×4構法)です。どちらかと言えば、軸組構法をお勧め
しています。


「くんえん乾燥木材」改め、燻煙熱処理とエアードライの複合乾燥法による国産乾燥木材SSD材

 SSD材は、強度・防蟻防虫防腐性能に優れた構造材で産地から中間業者の材木店などを介さずに施工現場へ供給できる体制を整えて
いるのでコスト的にもとても割安なのです。

 木材の場合は、強度と含水率の管理がとても重要になります。

 SSD材は、グレーディングマシンという機械でしっかりとした製品管理がなされています。

 特に強度に関しては、煙で燻すことでかつお節のように硬くなりますので‘かつお節’効果とも言われています。

 「SSD」とは、Smoked Super Dry 新くんえん乾燥国産材の商標です。

金物工法

 FrameSystemという金物工法をご紹介します。

 間取りを考える上で広い部屋が欲しいなどプランの自由度を確保したい時や、軟弱地盤の為に従来の木造軸組構法よりワンランク上
の強度をお望みの際、耐震性においてもとても有利な構法です。

 実物大の建物を造り振動台の上で実際の地震波と同じ振動で数回揺らしても構造体に損傷が見られないと言う結果が得られています。
この金物を開発した株式会社グランドワークスという会社のホームページで振動実験の一部ですが、動画で見て頂くことができます。
画面左の▼をクリックすると動画がスタートします。

 こういった金物を使った場合の多くは、柱や桁に木材を貼り合せた集成材を使うケースが多いのですが、FrameSystemと
いう金物工法は、無垢材を使えるのです。

 集成材は、同じ荷重を支える場合に無垢材より小さい断面にできる強度的なメリットはありますが、外材でつくられた集成材の場合
でもコスト的にやや高くなります。国産材でつくられた集成材では、更にコストアップになります。

 私の事務所へお越し頂ければ、「くんえん乾燥木材」SSD材、FrameSystem金物の振動実験を全て収録してあるDVDを
お見せすることができます。

「くんえん乾燥木材」SSD材とFrameSystemという金物工法を組み合わせることでコストパフォーマンスの高いとても
安全で安心なお住まいができると考えています。


“間取り”についての基本的な考え方のひとつ

 間取りについて大切なことは、家族が集まるリビングそして楽しく食事が出来るダイニングが、豊かであることだと考えています。
その為にキッチンは、家族の顔がいつでも見ることが出来るスタイルが望ましいと思います。

「食」の豊かさは、現在の生活には欠かすことはできません。安全な食品を揃えると言うことも勿論のことなのですが、楽しく料理を
することも美味しい「食」に欠かせないのです。

 キッチンの機能は、必要な動線計画と合わせて考えなければなりません。動線計画と機能に合わせてキッチンづくりをしなければ
なりませんが、多くはキッチンメーカーの商品に合わせさせられるのが殆どだと思われます。

 私は、特殊な事情が無い限りキッチンメーカーの商品はお薦めせずに住まわれるご家族の好みに応じてオリジナルの製作キッチンを
お薦めさせて頂いています。


微気候デザイン

 緑を癒しの為だけでなく室内環境を快適にすることに生かしたいものです。そういった手法を「微気候デザイン」として積極的に
取り入れることは、たいへん素晴らしいことです。

 例えば、建物の廻りにある広葉樹、多年草のつる植物などは、葉に水分を含んだ緑のカーテンとして、夏季には室内への陽射しを
遮るだけでなく、葉から蒸発する水分が、建物の廻りで小さな気流を起こし、密集地域であっても住まいへの風通しの良さを確保して
くれるのです。

 高断熱高気密住宅では、陽射しのコントロールは、とても重要なポイントとなります。
庇などで夏に高度の高い太陽からの陽射しを遮る、冬は陽射しを取り込むなどの工夫も必要ですが、緑があれば、冬季には葉が落ちる
ことで太陽の光を室内に届けてくれることになります。


“分離発注”でコスト管理

 依頼を受けた業務を遂行する為に希望されている予算内にまとめていくひとつの手段として設計監理だけでなく分離発注業務を
行います。
 施工店任せでは、コスト的に割高になりやすいと思われる衛生設備機器、照明器具、インターホンなどの弱受電機器、換気扇、
エアコンなどの空調機器、造作家具やキッチンなどを主に私が直接手配致します。